英語文法を効率よく習得するためのステップガイド

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英語文法を“使える形”で身につけるためのステップガイド

このサイトでは、「文法の正しさ」よりも会話として伝わることを大切にしています。

ネイティブが文法通りに話さないことは珍しくありません。むしろ、英語を“文法通り”に組み立てているネイティブはほとんどいないのです。

では、文法を学ぶ必要はないのでしょうか? いいえ。必要です。ただし、その目的は“話すため”であり、“思い出すため”ではありません。

この記事では、「英語を直感的に話せるようになるための文法の身につけ方」を4つのステップでご紹介します。
今回はステップ1と2までをじっくり解説します。


ステップ1:語順だけをまずは体で覚える

英語の文法は細かく分類すると無限に思えてきますが、話すために必要な最初の要素は「語順」です。

日本語は語順が柔軟ですが、英語は「語順がすべて」と言っても過言ではありません。

たとえば、次のような文を見てみましょう:

  • I like pizza.(私はピザが好き)
  • You play guitar.(あなたはギターを弾く)
  • We watched a movie.(私たちは映画を観た)

これらはすべて「主語(誰が)+動詞(何する)+目的語(何を)」という英語の基本語順で構成されています。

この順番を間違えると、意味がまったく伝わらなくなるのが英語の特徴です。
例:語順がズレると意味がこう変わる

✅ 正しい:I eat sushi.(私は寿司を食べる)
❌ 間違い:Sushi eat I.(意味不明)
❌ 間違い:Eat I sushi.(命令?)

日本語だと「寿司、食べる、私」でも通じますが、英語ではそれは通じません。

この基本語順(SVO)を身につけるには、数百パターンの短文を口に出して慣れるのが効果的です。

特におすすめの方法は:

  • 毎日3文を音読(例:I have a cat. / She drinks tea. / We go to school.)
  • 自分の生活に置き換えた例文を作ってみる
  • 実際に使いそうな文だけをストックして繰り返す

たったこれだけで、英語の語順感覚が体に染み込んでいきます。


ステップ2:「文型」は“使い道”で理解する

学校で習った文型(第1文型~第5文型)、覚えていますか?
苦手だったという人も多いと思います。でも、英会話ではこの「文型」が意外と役に立ちます。

なぜなら、文型=「伝えたい内容の型」だからです。

たとえば:

  • I’m happy. → 自分の状態を伝える(第2文型)
  • You gave me a coffee. → 誰が誰に何をしたかを伝える(第4文型)
  • It makes me sleepy. → 「何かが私を〜にする」感情・状態を伝える(第5文型)

ここで大事なのは、用語ではなく、「この型でこういうことが言えるんだ!」という感覚で覚えることです。
講師との会話で使える“型”の例

I’m nervous today.
→ 自分の状態を伝える(第2文型)

Can you show me your notes?
→ 誰かが誰かに何かをする(第4文型)

This lesson made me feel confident.
→ 結果や感情の変化を伝える(第5文型)

文型を意識し始めると、「今、自分は何を伝えたいのか?」が自然に整理されるようになります。

文型を暗記する必要はありません。
「伝えたいこと=どの型?」という視点で、例文と一緒に体で覚えていくことが大切です。

英語を使うシーンをイメージしながら、自分の生活に合った“型”の文をストックしていきましょう。

よく使う文型のやさしい一覧

英語の「文型」は、難しい用語で覚えるのではなく、“どんなことを言いたい時に使うか”で覚えるのがポイントです。

ここでは、日常会話でよく使う5つの基本文型を、やさしくまとめました。

文型 使いどころ 例文
第1文型(S + V) 動作だけを伝えたいとき I slept.(寝た)
She runs.(彼女は走る)
第2文型(S + V + C) 状態・感情・特徴を伝える I’m nervous today.(今日は緊張してる)
You look happy.(楽しそうだね)
第3文型(S + V + O) 何をしたか/何が欲しいか I like coffee.(コーヒーが好き)
We watched a movie.(映画を観た)
第4文型(S + V + O + O) 誰に何をしたかを伝える Can you show me your notes?(ノート見せてくれる?)
She gave me a gift.(彼女がプレゼントくれた)
第5文型(S + V + O + C) 誰かがどうなる/させる This lesson made me confident.(このレッスンで自信がついた)
It keeps me awake.(目が覚めてる)

文型を「覚えるもの」と思うと難しく感じますが、
“あのとき使った言い回しの型だな”と実感で覚える方が、会話ではずっと役に立ちます。

ステップ3:「なんとなく使っていた英語」を“なぜそうなるか”で理解する

ステップ1と2で英語の「語順」と「型」に慣れてきたら、次は自分がなんとなく使っている英語を、改めて「なぜそう言うのか?」と考えてみましょう。

たとえばこんな表現、耳にしたことがあると思います。

  • I’ve just seen her.
  • Could you help me?
  • I’m going to go.
  • You don’t have to worry.

文法的に説明されると「現在完了」「助動詞」「未来表現」「否定の助動詞」などになりますが、
私たちがここでやりたいのは“文法用語を覚えること”ではなく、“その構造を腑に落とすこと”です。

例:I’ve just seen her. の中身

I have seen her. → 「彼女を見た(経験・完了)」
just を加えることで「たった今」というタイミングを示します。

この “have + 過去分詞” の形は、出来事が「今につながっている」という感覚。

つまり、“見た”という過去ではなく、“今見たばかり”を表すからこそ、「現在完了」なんです。

こうして、自分の使っている表現を“分解して再理解”していくと、頭の中にしっかりとした「骨組み」ができます。

すると、新しい文に出会ったときも「これはあの型だな」と感覚で捉えられるようになります。

ステップ4:「話す体」をつくるアウトプット練習

最後のステップは、これまで身につけた感覚を「自分の口で使えるようにする」段階です。

多くの人が英語を「わかるけど話せない」と感じる理由は、インプットだけで止まっているから。

ここでの目標は、知識ではなく反射。つまり、話せる体にすることです。

おすすめアウトプット法①:シャドーイング

シャドーイングは、聞こえた英語をそのまま真似して発声する練習です。
やってみるとわかりますが、語順・リズム・抑揚すべてを一度に吸収できます。

例文:

I’m going to grab some coffee. Want anything?

これを何度も声に出して真似していくと、文法を考える前に口が動くようになります

おすすめアウトプット法②:会話に挑戦する

オンライン英会話などを活用して、実際に人と話すことも大切なステップです。

「正しく話す」ことを目指さなくてもいいので、“伝える”体験を重ねていくことが文法を“使える文法”に変えてくれます。

初心者の方へ:失敗してもOK

「あれ?この文法で合ってたっけ…」と思っても、そのまま言ってみましょう。
講師が直してくれるかもしれないし、文法がちょっと違っても「意味が伝わる」ことが大事です。

むしろ、間違えて→直して→繰り返す方が、早く覚えられます。

おすすめアウトプット法③:独り言&日記

「誰かと話すのはちょっとハードルが高い…」という方は、英語の独り言から始めてみましょう。

朝の支度中や散歩中に「I have to go to work now.」「I want to drink coffee.」など、1人ごとでも十分効果があります

また、日記にして残しておけば、自分がどんな文型をよく使っているか見えてきます。

まとめ:文法を“話せる文法”にするには、感覚×実践

英語を話せるようになるには、文法の「意味」と「感覚」をつなげることが必要です。

机の上の理解ではなく、声に出して、間違えて、通じたときの喜びこそが、文法の定着につながります。

ぜひこのステップを、自分の英語学習の中で取り入れてみてください。
「英語が自然に口から出る」その瞬間が、少しずつ近づいてきます。

この記事を書いた人

Fojoのアバター Fojo エンジニア

「Fojo」はメキシコの言葉で“怠け者”。
その名に恥じず楽な方楽な方へゆるく生きてます。
だから英語の勉強も1番楽な勉強方法で。
在日米軍基地勤務で得たリアル英語を
"テストの点数"より“通じる英語”として楽しくお届け中。

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