“What’s up?” にどう返す?日本人が困る“軽い挨拶”大全
英語をある程度学んできた人でも、ネイティブに “What’s up?” や “How’s it going?” と話しかけられて、固まってしまった経験はありませんか?
今回はそんな“軽い挨拶”に対して、日本人が自然に返せるようになるためのヒントを、会話形式や吹き出しを交えながらたっぷり解説します。
よくあるカジュアル挨拶フレーズと意味
- What’s up?:元気?(カジュアル)
- How’s it going?:調子どう?
- Sup?:What’s up?のさらに短縮形(かなり砕けた言い方)
- How have you been?:最近どうしてた?
- How’s everything?:調子はどう?
返し方の基本パターン
これらに対して、以下のような返事を覚えておけば大丈夫です。
- Not much.(特に何もないよ)
- Good, you?(元気だよ、君は?)
- Pretty good.(なかなかいいよ)
- Can’t complain.(文句ないよ)
- Same old, same old.(変わらないよ)




なぜ“Not much”なの?
“What’s up?” は「何かあった?」というより「元気?」に近い表現です。だから、具体的なことを答える必要はありません。
“Not much.”(特にないよ)が最も無難で自然な返しになります。
このやりとりは、深い意味のない「軽い挨拶」なので、あまり気負わず返すのがコツです。
日本語の挨拶とどう違う?
日本語の「こんにちは」や「お疲れ様です」は、特に意味を問わずに交わされる形式的な挨拶です。それに対して、英語の “What’s up?” や “How’s it going?” は、少しだけ「相手の様子をうかがう」ニュアンスが含まれます。
ただし、実際の会話ではあくまで「軽い会話の入り口」であり、「本当に何かあった?」と聞いているわけではありません。ですので、日本語の「最近どう?」や「元気してる?」に近い感覚で使われます。
英語では挨拶のあとに本題に入る文化があるため、”Not much.” や “Pretty good.” などの短い返しのあと、すぐ本題に入るのが自然です。
つまり、日本語で「こんにちは。……ところでさ〜」という流れと似ており、”What’s up?” も会話を始めるための「合図」として使われています。
“How’s it going?”の万能感






英語のテンポの話
ネイティブの会話はテンポが速く、文法的に完璧な返しよりも「すぐに返す」ことが重要です。このため、“Pretty good. You?” のように短く返すのが自然です。
会話が続く魔法の返し:「君は?」
どんな返事でも「君は?」(How about you? / You?)を付ければ、会話が続きます。






ちょっと砕けた言い方も覚えておこう
- Sup? → Yo! / Hey!
- How’s everything? → All good!






困った時の最終手段
完全に固まったら、笑顔+シンプル返しでOK。






会話の流れを作るコツ
ちょっとした裏技
質問を返すことで会話が続きます。たとえば “How’s it going?” → “Good! How was your weekend?” と続けると、相手も話しやすくなります。
まとめ:あいさつは“内容”より“反応速度”
ネイティブのあいさつに返すとき、重要なのは“意味”を考えることよりも、“反射的に”反応することです。最初はテンプレでも構いません。
何度も使っていくうちに、システム2(意識的な思考)からシステム1(直感的な反応)に移行していきます。
システム1・2についての補足
ダニエル・カーネマンの理論によれば、人間の思考には「速い思考(システム1)」と「遅い思考(システム2)」があります。英語でのあいさつを自然に返せるようになるには、最初はシステム2で練習し、次第にシステム1で反応できるようになることが目標です。
詳しくは人間の脳が持つ「2つの思考システム」と「英語」
次に会話のきっかけをもらったとき、あなたはもう固まりません。
Let’s try it!